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ビールとにわか雨と言語境界線の国で、 美術と歴史の迷宮を彷徨中の 留学生活の覚書
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今週は頑張ってるな~(笑)
試験明け休暇のおかげか。ちなみに、おかげさまで辛うじて無事進級できました。
来週から新しいコースが始まります。

金曜日は、”パプリカの日”です。
例の青果店は、なぜか黄色のパプリカが安くて、キロ0.99ユーロという、日本では
あり得ない値段。店頭に積み上げられた艶やかで肉厚な鮮黄色の山は、黄金の
如くまばゆい光を放ってパプリカ好きを誘惑するのです。
私が一番好きな料理法は、外側が真っ黒に焦げるまで直火で焼いて、皮をむき、
マリネにする方法。IMG_5104-2.jpg
素材自体の甘みが引き出されるので、マリネ液は酢と塩と砂糖
少々だけで十分美味しいし、何より、油脂が大量に含まれない
食品を探すことが困難なこの国で、せめて自炊するときくらいは
ローファットに、と思うのが人情ではないですか。

ただし、この調理法は、焦げ臭さがキッチンに充満するし、見た
目衝撃的だしで、同宿人たちが帰省する週末にしかやらないこ
とにしているのです。
とか言いつつ、先週は、帰ったと思ったシュテファニーが部屋か
ら出てきて、忙しいわ~、昨夜は2時までパーティだったのよ~、今日もまた歌わ
なきゃなんないのに喉痛いわ~、なんて会話を、黒焦げパプリカを挟んで交わす
ハメに。
私のヘンな料理には慣れている彼女は、別に何もいいませんでしたが、いやはや
oeverがパプリカを火炙りにしてイヂメていたなどという目撃談が広まったら、やっ
ぱり東洋人は野蛮だ、という偏見に拍車をかけかねない(笑)。まあ、この手の黒焼
・皮剥調理法は、何も東洋に限ったものではなく、ヨーロッパにももちろん普通にあ
りはしますが。

冗談はさておき。
毎週金曜夜、白熱灯のほの暗い灯りに照らされたキッチンでは、哀れなパプリカたち
の火刑が粛々と執り行われます。IMG_5105-2.jpg
                      IMG_4639-2.jpg表皮が焼けただれる臭い、断末魔の
  呻きのような音をたてて収縮する果
  肉、舞い上がる灰、じわじわと滲み出
  す水分。黒焦げになったところで、さ
  らに水責め、次いで皮剥ぎ、そして仕
  上げに、適当に繊維に沿って裂いた
  可食部を酸に漬けて防腐処理。後は
  一晩寝かせて召し上がれ。

                                                  以上、oeverのゴシックホラー調3分間  IMG_5109-2.jpg        
      クッキングでした☆ 来週は活ムール
  貝の釜茹でをお送りします。お楽しみに。

  しかし、コレをやると何が大変って、”刑場”の後始
  末が面倒だったりするのだ。残骸の処理、飛び散
  った果汁や焦つき汚れの除去、そして換気は特に
  入念に。
  しかも、一連の超法規的秘密処刑の証拠隠滅は、
                                                      潔癖なマダムに見つかる前に、迅速かつ静粛に行
                      われねばならないのでした。
   
                      このスリルがたまらん。
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逆らい 歯向かい 一日が往く
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